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2013.02.08

バイオフィルム 虫歯や歯周病を引き起こす原因に

こんにちは。南です。

2月になり寒い日が続いていますが、皆さんいかがおすごしですか?

 

先日、あるニュース記事に気になるトピックスが。

「バイオフィルムが全身に及ぼす全身疾患について」です。

http://sankei.jp.msn.com/life/news/130205/bdy13020508410002-n1.htm

 

「バイオフィルム」という言葉、一般の方はあまり聞いた事がない方も多いとは思うのですが、この「バイオフィルム」こそが歯周病や虫歯を引き起こす最大の原因なのです。

特に「歯周病」は、最近こそテレビで取り上げられているのでご存知の方もいらっしゃるとは思いますが、まだまだ認知度の低い病気です

「最も多い伝染病は風邪、最も多い病気は歯周病」と言われているぐらい身近な病気であり、最近では全身疾患とも深く関わっている事が知られています。

 

では、「バイオフィルム」とはどういうものでしょうか?

ヌルヌル、ネバネバした細菌などが集まって出来た塊の事です。

口の中でバイオフィルムがたまりやすいのは歯と歯茎の隙間の歯周ポケットという場所で、300種類以上の口腔内常在菌のうち、歯周病菌のほとんどがこのバイオフィルムの中に潜んでいます。

 

では、どうしたらバイオフィルムをお口から除去できるのでしょうか?

歯ブラシやフロス、歯間ブラシなどを使って毎日の歯磨きの際に機械的に取り除く事が大切です。

ただ、歯ブラシだけでは完全にバイオフィルムは除去できないと言われています。特に歯周ポケット内部には歯ブラシは届きませんので、バイオフィルムの内部の細菌を除去する事は出来ません。

歯周病を治していくには、単に対症療法として消毒やお薬を入れたりする事だけではなく、しっかりと根本的に原因を除去すべく、バイオフィルムを専門的に除去していく必要性があります。

 

歯周病は非常にやっかいな病気です。

虫歯とは違い、気づいたときには歯がぐらぐらしてきた、つまり歯周病が進行してしまっている方も少なくありません。

基本的には、歯周病治療により吸収した骨の量は増えません。しかし、歯周病に罹患してしまっている方に対して、大事なのは歯周病の進行を止める事です。

歯周ポケット内部の細菌を取り除き、歯周病進行を食い止める事により、それ以上悪化しないようにすることが大切なことなのです。

 

近年、歯周病の若年齢化が進んでいます。そして、歯周病は放置すればするほど悪化します。

一番大切なのは、「自分は大丈夫」と過信せずに、定期的なメンテナンス、検診を続ける事が「バイオフィルム」が出来にくい健康な口腔内を保っていく一番の近道だと思います。

年齢を重ねておじいちゃんおばあちゃんになっても、自分の歯でおいしいものを食べて、健康を保てるように、歯周病からご自身の歯を守っていきましょう。

 

南有希子