こんにちは、歯科衛生士の樋口です^^
今日は歯のメンテナンスの期間についてお話しします。
虫歯や歯周病の治療も終わり、そのあとはメンテナンスに移行して行くのですが、その期間は患者様の口腔内環境によって様々です。
歯磨きが苦手で上手く磨けないなど、口腔内の環境が崩れやすい患者様は1ヶ月ごとに来院していただくこともありますし、ご自身で上手に歯ブラシ・フロス等を使いこなせる患者様は安定期と判断し、1〜3ヵ月ごとのメンテナンスをお勧めしています。
ところで、『3ヶ月』という数字はどこからでてきたのか??
半年に1回でいいんじゃないか??
一体いつまで歯医者に通い続ければいいのか??
などなど患者様からすると疑問に思うかもしれません。
実は『3ヶ月』という数字にはちゃんと意味があるのです。
ひとつは、口腔内細菌数の変化についての研究で、PMTC(歯科衛生士による専門的なクリーニング)後に患者さんがしっかりブラッシングをしても、
『歯周病細菌(嫌気性グラム陰性細菌)は3か月経つと元の細菌数に戻ってしまう。』
との研究データがあり、悪くなる前に3ヵ月ごとにメンテナンスをしましょうとの考え方があるのです。
他はアメリカのランフォードの研究で、
『3ヶ月間隔でクリーニングを行なった患者さんは、多少の歯肉の腫れや歯石が付いていても歯を支える骨の吸収や歯肉の退縮をほとんど起こさなかった。』
との結果から3ヵ月程度でのメンテナンスをおすすめしています。
その他数多くの研究データを参考に、アメリカ歯周病学会でも歯肉の健康を維持するために3ヵ月毎のメンテナンスが効果的であると示されています。
そのため、3ヵ月毎のメンテナンスをお勧めしています。
そして、患者様から
『いつまで通えばいいんですか??』
とよく質問されるのですが、答えは
『生きている限り一生』です。
残念ながら、医科に対して歯科への患者様の興味関心が低いのが事実です。
”歯がなくなっても生きて行ける”
確かにそうだと思います。
でもそれは、まだ歯を失ったことがないから言える事なのではないでしょうか?
自分の歯で噛める事の幸せや、美味しいものを食べた時の感動は、歯がなくては感じる事ができません。
インプラントや義歯を入れた所で、天然の自分の歯に勝るものはないと思っています。
すでに歯を何本か失ってしまっている方はこれ以上失わない様に、歯がある方も健康な状態をキープできるように、そのためにも歯医者での定期的な検診が必要になってきます。