ブログ

2015.10.14

親知らず

こんにちは、衛生士の横山です。

今日は親知らずについてお話していきたいと思います。

親知らず(おやしらず)とは、大臼歯(大人の奥歯)の中で最も後ろに位置する歯で、第三大臼歯が正式な名称で、智歯(ちし)とも呼ばれています。親知らずは中切歯(最前方の前歯)から数えて8番目にあり、永久歯(大人の歯)の中で最後に発育します。永久歯は通常15歳前後で生え揃いますが、親知らずは生える時期が概ね10代後半から20代前半であり、親に知られることなく生えてくる歯であることがその名前の由来だとも言われています。

 

親知らずは一般的には、上あごの左右2本と下あごの左右2本の計4本ありますが、もともと親知らずの無い人や、必ずしも4本が揃っていない人など個人差があります。親知らずの生えてくる場所が不足している、あるいは萌出方向(生える方向)が通常と異なるために、埋伏(埋まった状態)していたり、傾いてきちんと生えてこないことがしばしばみられます(図2~5)。

親知らずの埋伏や先天性欠損(発育段階から形成されずに歯が存在しないこと)は人類の進化の一過程という考えがあります。しかしこれは現代になって生じた現象ではなく、クロマニヨン人においても既に発現していて、親知らずの埋伏や欠損は弥生時代からすでに珍しくない現象であったようです 。現代人になって急激に親知らずの先天性欠損や、親知らずが生えてこないことが増えたという感覚を持つ人が多いようですが、現代人において全ての親知らずが生える頻度が増加し、親知らずの先天性欠損が減少したという調査結果もあります 。親知らずの埋伏や欠損は悠久の時の流れの中での傾向であり、近年になって爆発的に増えたわけではないのです。

 

親知らずが斜めに生えていたりして磨きにくい場合は抜くことをおすすめします。

その親知らずにより口腔内の環境が悪化したり、隣の歯までもが虫歯になることを防ぐためです。

当医院では月に二回口腔外科専門の先生による難しい症例の抜歯も行っています。

親知らずが気になる方はお気軽にご連絡ください。