コラム

2013.03.07

口の中の金属が引き起こす「金属アレルギー」とは?

こんにちは。南です。

3月に入り、ずいぶん暖かい日が続いていますね。花粉も気になる季節となってきましたが、みなさんどのようにお過ごしですか?

 

今日は、「金属アレルギー」についてお話しさせていただきます。

最近、「金属アレルギー」の報告が増加しています。

ネックレスなどの金属が肌に触れることで、皮膚に湿疹やかぶれなどの症状を引き起こす金属アレルギー。

実は、口の中の金属の詰め物が原因で起こることがあります。

金属アレルギーには個人差があり、自覚症状が全く出ない人もいれば、皮膚に発疹ができる、手や足の皮がむける、などの症状が出る人もいます。

歯の治療で使用する詰め物や被せ物の金属材料は多岐にわたりますが、水銀アマルガムや金銀パラジウムなど、アレルギーを起こしやすい金属が使われています。

 

 

水銀アマルガム

金銀パラジウム合金

 

 

 

 

 

 

この金属が唾液で溶け出し金属イオンとなり、体内でタンパク質と結合し、新しいタンパク質を作ります。

これが異物とみなされると、免疫が過剰反応し、アレルギー症状を引き起こします。

症状としては、顔や全身に発疹が出来たり、手足の皮がむけたり、味覚の異常、お口の中の荒れ(口内炎、口唇炎、舌が白くただれたり)などがあげられます。

 

金属アレルギーの対策としては、まず最初に原因の検索が必要です。

私たちのクリニックでは、パッチテストを行わせていただき、歯科用の金属が原因になっているかどうかの検査をさせていただきます。

アレルギーの原因が歯科用の金属である可能性が高い場合、治療に入っていきます。

 

歯科金属アレルギーの治療法の代表的なものは、お口の中の歯科金属をすべて除去して、アレルギーを起こしにくい材質のものにとりかえていきます。

 

金属アレルギー治療の大原則は、アレルギーになっている金属の検索とその完全除去にあります。

アレルゲンとなるものをすべてを除去して、すぐに良くなる方もいれば、そうでない方もいらっしゃいます。個人差はあるのですが、金属アレルギーの反応が出た方は、早めに原因となる金属を除去していく必要があると思います。

 

金属アレルギー外来を訪れる患者さまに多いのは、長い間口内炎が治りにくかったり、治癒しない皮膚疾患をかかえていたり、みなさんずっと悩まれていた方が多いので、治療をすすめていくにつれて、症状がどんどんと軽減してきたりするのをみると、本当に私自身もうれしくなります。

少しでも気になるようなことがあれば、オリオン歯科NBFコモディオ汐留クリニックに相談にいらっしゃってください。

スタッフ一同お待ちしております。

南有希子

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