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2015.05.21

咬合性外傷とは

こんにちは♪

オリオン歯科医院受付の南雲です。

 

みなさん、歯が揺れている気がする。。。と思った事はありますか?

20代や30代の方なら、子供の時に乳歯が抜ける時の記憶を思い出す方が多くいらっしゃると思います。

 

大人になってから、歯が抜けてしまう原因としては、やはり歯周病だと思いますが、咬合性外傷という形で大切な歯がグラグラしていずれ抜けてしまうという事も少なくありません。

 

咬合性外傷とは悪い噛み合わせによる歯の揺れや歯槽骨の溶け(吸収)のことを、専門用語で、咬合性外傷(こうごうせいがいしょう)と呼んでいます。

 

悪い噛み合わせによる歯の揺れ(咬合性外傷)は、歯に過度の噛み合せの力が掛かることによって、その刺激により歯が揺れて周りの歯槽骨が溶ける(吸収)ことにより起こります。

咬合性外傷は、一般の方にはあまり知られていない歯の病気なので、歯が揺れ出したり、歯茎が腫れたりすると、歯周病菌で歯槽骨が溶けたと思われる方がほとんどです。

実際、多くの歯科医師も、咬合性外傷が主原因で歯槽骨が溶けていても、咬合性外傷が一般的でないため、患者さんには歯周病として説明している場合が少なくありません。

咬合性外傷は、 骨は硬い物との一般常識があるため、硬い物が溶けてしまうという感覚が分かりにくいと思います。

ところが、顕微鏡レベルで骨を見てみると、硬い骨も内部はスポンジのように細かい網目状の構造になっていて、その間には空間が存在します。この網目状の部分に大きな力が掛かると、網目が崩れて骨が溶ける(吸収)という現象になります。

 

歯周病菌による歯槽骨の溶け(吸収)と、咬合性外傷 による歯槽骨の溶けの違いは、症状としては、歯槽骨が溶けて歯が揺れるという、まったく同じ状態ですので、分かりにくいのですが、歯周病菌による歯槽骨の溶けが全体的なのに比べて、咬合性外傷の歯槽骨の溶けは、数本の歯に限局するという点で、ある程度の区別が可能です。

つまり歯周病菌による歯槽骨の溶けは、菌はお口の中全体にありますので、歯槽骨の溶けも全体的に起こる傾向にあります。

それに比べて、咬合性外傷は、一部の歯に過度の噛み合せの力が掛かって歯槽骨が溶けるため、歯槽骨の溶けも最初のうちは1~2本に限局して起こります。

ただし、咬合性外傷も症状が進むと、かなりの数の歯が揺れ始めたり、逆に歯周病が進むと咬合性外傷を併発することが多くなるため、重度になると区別は難しくなります。

 

 

気になる方はぜひ一度検診にいらして下さい。

オリオン歯科汐留 スタッフ一同お待ちしております。