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2014.03.03

学齢期に必要な歯並びと噛み合わせー発音・顎への影響ー

こんにちは♪♪

オリオン歯科汐留 受付の南雲です。

 

前回に引き続き学齢期の歯並びと噛み合わせの重要性についてお話していこうと思います。

《②発音への影響》

歯並び・噛み合わせの不正は、舌や口唇の動きにも影響を及ぼすため、発音の障害にもつながりやすいものです。著しい上下顎の前突や開咬によって口唇の閉鎖がむずかしいとパ行、バ行などの調音が難しく、また開咬などにより舌突出の見られる場合には、舌尖を上の前歯の裏側に当てて発音するサ行、タ行などの調音が曖昧になります。上顎前歯部の空隙や歯の欠損は、サ行の発音に影響を及ぼします。

口唇や舌の機能訓練である程度の改善が期待できますが、歯並びや噛み合わせを矯正的に治療する事などによる形態の改善が望まれます。

《③顎位や顎関節への影響》

学齢期には、6歳頃に第一大臼歯、12歳頃に第二大臼歯と最後方歯が増えて噛み合わせの高さが増加し、顔面の垂直方向への成長も促進されます。それにともなって顎関節の下顎頭の形や大きさ、位置なども成人と同様になってきます。

鼻疾患やアデノイドによる口呼吸を伴う上顎前突の場合、下顎の後退や上顎歯列の狭窄による下顎の偏位が起こり易くなります。

顎関節部の雑音や痛み、開きづらさなどは、学齢期になると症状を訴える者が増加する傾向が見られ、特に第二大臼歯の萌出時期あたりから、増加が見られます。歯並び、噛み合わせと顎関節症状との関連は明らかではありませんが、不正咬合による顎の変位や顎運動の障害が関与している可能性も考えられます。顎関節症では、日常生活習慣での要因を十分検討しながら適切な対応を図っていく事がまず必要となります。

 

学齢期における歯並びの重要性は他にも影響を及ぼします。

次回は、④外傷への影響⑤虫歯・歯肉炎への影響についてお話ししていこうと思います。