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2014.02.06

食生活と顎の関係

こんにちは♪♪

 

オリオン歯科汐留 受付の南雲です。

今日は食生活と顎の関係をお話しします。

 

近年、子供を取り巻く環境が大きく変化していますが、食生活も大きく変化し、ますます欧米化し、高タンパク、高脂質の食品が世に氾濫しています。その結果、食品は軟食化し、咀嚼回数が少なくてすみ、かつ強く噛む力を必要としなくなりつつあります。

約10年前頃から、最近の子供は『硬い物が食べられない』あるいは『うまく飲み込めない』などの摂食機能の拙劣さの報告がされ、新聞紙面を賑わせました。

そして、その軟食化は咀嚼筋の発育を劣らせ、顎が小さくなり、不正咬合となるとの記事も見られました。この根拠になったのはねずみの研究で、5世代に渡って粉末食のみで育てたグループと、固形食のみで育てたグループを比較すると咀嚼筋の重さや顎の変化が生じたとする報告でした。

また、現代人の日常食と古代人の日常食を比較すると、現代人は明らかに咀嚼回数が少なく、さらに化石から顎の大きさを比較すると、現代人は小さかったのです。

以上の結果から、顎の成長に咀嚼が関与する事は明白です。しかし、ねずみの実験は非常に学問的に意味のあるものですが、人の食生活を考えると単純に比較できません。また、現代人が古代人のような立派ながっしりした顎を求めているかというと疑問です。

 

では歯並びの良い子にしたいから幼児期より硬い物を食べれば顎が大きくなって、歯並びが良くなるかと質問されると『無理です』と言わざるをえません。

 

歯並びは遺伝要因と環境要因が複雑に絡んで出来上がります。叢生は顎の大きさと歯の大きさのバランスで決まります。個人の日常生活を基盤に考えると、硬い物をよく食べれば歯を支える歯槽骨が多少大きくなる事は考えられます。しかし、現代の豊かな高栄養な食事で、歯そのものもわずかですが、大きくなっているので食生活で不正咬合を予防する事は不可能でしょう。

では、柔らかいものばかり食べていていいのかというと咀嚼力の低下ばかりか、歯肉にも悪影響が出ます。硬い物ばかりを食べると、顎関節症を誘発する事も考えられます。

このようにまだわからない事が多く、はっきりとした事を名言できません。

現段階で結論すると、食品の種類を多くするだけでなく、硬さの違った食品をバランス良く摂取する事が大切なのです。

 

当院では、矯正の専門医が月に一回診療しておりますので、歯並びが気になる方、ご相談は無料で行っておりますので、ぜひお気軽にご相談下さい。

 

オリオン歯科汐留 スタッフ一同お待ちしております。